人間は「考えて」行動しているのではない
今日のコーチングパートでは、人間の行動の源泉についてお話しました。
多くの人は「人間は考えて行動している」と思っています。
しかし実際には、行動の多くは思考から生まれているわけではありません。
人間の行動の多くは、もっと深いところにある仕組みから生まれています。
脳の三つの構造
まず脳の構造を簡単に整理しておきます。
人間の脳は大きく次の三つの層に分けて考えることができます。
- 大脳新皮質(思考)
- 大脳辺縁系(感情)
- 脳幹+扁桃体(感覚・生命維持)
一番外側にある大脳新皮質は、言語、計算、分析などを行う思考の領域です。
その内側にある大脳辺縁系は、感情を扱う部分です。
さらにその奥にある脳幹や扁桃体は、呼吸や血圧など生命維持の働きや、感覚の処理を行っています。
行動の源泉は「感覚」にある
多くの人は思考が行動を作っていると思っていますが、実際にはそうではありません。
人間の行動の源泉は、もっと深い部分にあります。
それが感覚の領域です。
人はまず感覚で反応し、その後に感情が動き、最後に思考が理由を作るという順番になっています。
つまり私たちは「考えてから行動している」のではなく、
感覚 → 感情 → 思考
という順番で反応しているのです。
意識には四つの層がある
人間の意識は大きく四つに分けて考えることができます。
- 顕在意識
- 潜在意識
- 変性意識
- 集合意識
普段私たちが「意識している」と感じているのは顕在意識です。
これは脳の思考の部分と深く関係しています。
一方で潜在意識はもっと深いところにあり、本能に近い部分で働いています。
さらに顕在意識と潜在意識の中間のような領域として、変性意識という状態があります。
潜在意識は巨大な倉庫
潜在意識はよく「巨大な倉庫」に例えられます。
この倉庫の中には、これまでの人生の中で経験してきた出来事や感情がすべて蓄積されています。
そして潜在意識は、その情報を
- 快
- 不快
という二つの分類で保存しています。
潜在意識は顕在意識よりも処理スピードが速く、私たちの行動に大きな影響を与えます。
ただし、潜在意識は複雑な思考をすることはできません。
過去のデータをもとに瞬時に判断するのが潜在意識の特徴です。
第一印象は潜在意識が決めている
初対面の人に会ったとき、
- なんとなく好き
- なんとなく苦手
と感じることがあります。
これは考えて判断しているわけではありません。
潜在意識が過去の経験を参照して、瞬時に判断しているのです。
行動パターンは潜在意識から生まれる
人には必ず行動のパターンがあります。
例えば
- いつも同じ道を通る
- 外食すると同じメニューを選ぶ
- 決断の前に誰かに相談する
- やるべきことを後回しにしてしまう
こうした行動はすべて潜在意識のパターンです。
潜在意識の中に「快」の材料が多い人は積極的に行動します。
逆に「不快」の材料が多いと、行動が制限されやすくなります。
行動の原因を探る
ここで大切なのは、
なぜその行動をするのか
を考えることです。
- いつからそのパターンが始まったのか
- どんな経験が影響しているのか
こうしたことを見ていくと、自分の潜在意識の中身が見えてきます。
今日のセルフコーチング
最後に今日のセルフコーチングです。
次の二つを考えてみてください。
- 自分が繰り返している行動パターンは何か
- そのパターンはどこから来たのか
行動パターンを観察することで、潜在意識の働きが見えてきます。
自分の無意識のパターンを理解することが、人生をより良い方向へ変えていく第一歩になります。