ミュンヘン安全保障会議での対立 ― 中国の対日批判と台湾の反論
今回の国際情勢パートでは、ドイツで開催された を舞台に浮上した、中国・日本・台湾をめぐる発言の応酬について整理します。
中国の 外相は、日本の台湾有事に関する発言を強く批判しました。これを受け、日本政府および台湾政府もそれぞれ公式に反論しています。
中国側の主張 ― 「軍国主義の亡霊」発言の背景
王毅外相はインタビューの中で、日本に対して次のような強い表現を用いました。
- 日本には「軍国主義の亡霊」が取りついている
- 極右勢力が日本を危険な方向に導いている
- 日本が軍事路線に戻れば破滅する
- 日本は戦争責任を十分に総括していない
- 靖国神社問題への言及
発端となったのは、高市首相が台湾有事の際に自衛隊派遣の可能性へ言及したことです。
具体的には、中国による台湾封鎖が「日本の存立危機事態」に該当する可能性があるとの見解を示しました。これは現職首相としては踏み込んだ発言と受け止められ、中国側は「中国の主権侵害」と強く反発しました。
中国の対日圧力措置
中国側は、外交的批判に加え、経済面での圧力も示唆しています。
- 中国人観光客に日本訪問を控えるよう警告
- 日本産水産物の輸入規制再開
- レアアース輸出制限の可能性示唆
レアアースは先端産業や防衛産業に不可欠な資源であり、経済安全保障の観点からも非常に重要です。日本政府は供給網の多角化を進め、依存度低減を図っています。
日本政府の立場
日本政府は、中国の主張は事実に基づかないと反論しています。
- 日本は戦後一貫して平和国家として歩んできた
- 国際社会の平和と安定に貢献してきた
- 台湾有事対応は歴代政権と同様の立場
- 中国との対話の扉は常に開いている
また、選挙での自民党勝利により、安全保障政策を進める政治的余地は拡大しましたが、政府は慎重な姿勢を崩していません。国民への丁寧な説明と理解形成が重視されています。
台湾外交部の明確な反論
台湾外交部は、中国の発言に対し強く反論しました。
- 台湾は主権独立国家である
- 中華人民共和国と相互に隷属関係はない
- 台湾の主権は中国に属したことはない
- 台湾の将来は台湾の2300万人が決定する(自己決定権)
さらに台湾側は、中国こそが国連憲章の武力不行使原則に違反していると指摘しました。
- 台湾周辺での大規模軍事演習
- 海上・航空交通への妨害
- 商業活動への影響
- 覇権的思考の表れ
台湾は国際社会に対し、民主主義国家との連携を強化し、ルールベースの国際秩序と台湾海峡の平和を守るよう呼びかけています。
インド太平洋の安定が意味するもの
今回の議論の焦点は単なる日中間の言葉の応酬ではありません。
台湾海峡は世界の海上物流の重要な動脈であり、半導体供給網の中心地でもあります。台湾有事は、日本のみならず、世界経済全体に重大な影響を及ぼします。
インド太平洋の安定は、
- 海上交通の自由
- サプライチェーンの安定
- 民主主義国家間の連携
- ルールに基づく国際秩序の維持
と直結しています。
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